Eugene Kangawa / EUGENE STUDIO

寒川裕人(かんがわ ゆうじん)は1989年米国生まれ。

時間や存在を題材に扱った抽象的な絵画やインスタレーションを中心に、過去に東京都現代美術館 個展「ユージーン・スタジオ 新しい海」(2021–22)金沢21世紀美術館「de-sport:」(2020)、資生堂ギャラリー個展「1/2 century later.」(2017)、サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン)「89+」(2014)参加のほかコレクション展など。

「共生」と「想像の力」をテーマとした東京都現代美術館での個展の反響が広がり、アジア・ASEANゆかりのコレクターの方々の手によって、同展が発展する形で約1haの常設美術館がバリの世界遺産麓で現地運営組織によって建設されています。(2026年一般公開予定 日本語の詳細はこちら

またアメリカで発表された短編映画がロードアイランド国際映画祭、ブルックリン映画祭ほか複数の海外映画祭でオフィシャルセレクションの選出や受賞など。

現在は東京近郊にて、作家本人とスタジオスタッフの設計とDIYによる、緑豊かな 「Atelier iii」にて、様々な分野のスタッフによって制作が行われています。

REFERENCES IN MEDIA & ACADEMIA

The Japan Times weekly edition (print) / The New York Times International Weekly Edition (print)
2025

“……寒川の芸術とその空間は、私たちに立ち止まること、時間の流れとその中での私たちの存在の重みを考えることを促しています。”

“……2021年「After the Rainbow」は東京都現代美術館での個展でした。このとき32歳だった寒川は、同館で個展を開催した最年少となりました。この展覧会では、人間と自然、具体的なものと想像上のものとの共存の可能性を探求し、分断された時代における鋭い洞察力を持つ声として寒川の地位を確立しました。”

“……Atelier iii(寒川のアトリエ)は、伝統的な意味での作業場でもギャラリーでもありません。この空間は700平方メートルに及ぶアイデアと素材のアーカイブであり、概念的に厳密な現代アーティストの精神を映すレンズです。寒川の作品は孤立した形で展示されるのではなく、無常や二元性、人間と環境との微妙な関係性を含む広い物語の一部として存在しています。”

“……この哲学は寒川のアトリエだけでなく、2026年にインドネシアのバリ島で開館予定の記念碑的な「ユージーン・ミュージアム・イン・バリ」にも反映されています。このミュージアムは彼のコレクターたちの発案によって、寒川の作品に特化した空間として計画されています。”

“……その代表的な作品の一つが《ゴールドレイン(Goldrain)》で、これは寒川が「新しい時間を創る探求」と呼ぶ作品です。流れる水の動きを模した金や銀の粒子を取り入れたこのインスタレーションは、数年かけて徐々に変化していき、永久に変容を続けるように設計されています。寒川はこう語ります。「これらの金と銀の粒子は5年間同じ形を保ちますが、時間が経つにつれ、川の石や砂のように形が数万通りに分岐していきます。50年後には、それ自体が新しい自然の形になるかもしれません。」”

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東京都現代美術館 展覧会テキスト
2021

*《想像 #1 man》(彫刻、2021)について

“……確かに存在するが、決してみることができず、みる者の数だけ《想像》の姿が増殖し続けていく作品です。作家が「この作品は、本展の裏側を一手に担う」と語っているように、本展覧会を根底で支えているものは、私たちの想像の振幅と深度だといえるでしょう。

ここでご紹介した作品は全体の一部ですが、本展覧会のユージーン・スタジオの多彩な作品表現により私たちの意識も多面的な刺激を受け、これまでにない気づきへと導かれることになるでしょう。生命誕生の起源が海であるなら、本展覧会が新たな発想の糧となり、これからの世界のありようへと影響を及ぼす私たちの意識は「新しい海」と言えるのではないでしょうか。”

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宮津大輔(アート・コレクター)『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書、2017)
第4章「寒川裕人とザ・ユージーン・スタジオ」

「チームラボ、タクラム、ライゾマティクス、そしてユージーンによる作品は世界的な注目を集めています。これら次世代の企業は、日本独自のコンセプトと先端技術を融合させることで、人々に新たな価値観を問いかける。」

宮津大輔

アート・コレクター/美術評論家。横浜美術大学学長、Art Basel Global Patrons Council、森美術館 理事、京都造形芸術大学客員教授を歴任。1994年以降、企業に勤めながらアート作品の収集を続け、アーティストと共同で自宅を建設し、これらの活動が国内外で広く紹介されてきた。1963年、東京都出身。

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David Geers (An art critic)
“Passion in Monochrome,” 2017

「THE EUGENE Studioの《White Painting》シリーズは […] それらのキャンバスを、愛と記憶のためのノマディックな聖域へと変貌させる……。
《White Painting》シリーズは、モノクロームを、その象徴的でありながらも不確かな——ポータルと物体とのあいだ——という位置へと呼び戻す。」

「——例えば、ロトチェンコからマレーヴィチへと——もう一方の側へ赴くことにはどのような意味があるのだろうか。あるいは、いっそうのこと、この両者の間に居座り、それに従って、持ち運び可能「かつ」拡張されたもの、極めて物質的であり、「さらに」情動的に構成されたネットワークから生まれ出たものであるという絵画の超越的な前提を映し出すのはどうだろうか。この問いは、一見すると何の造作もないモノクロームに見える、3枚1組のTHE EUGENE Studioの『White Painting』(2017)の複雑さを告げることとなる。」

David Geers

ディヴィッド・ギアーズはニューヨークを拠点に活動する美術批評家。著作は『October』、『Frieze』、『Fillip』、『BOMB』、『The Brooklyn Rail』、『The Third Rail Quarterly』などに掲載されている。絵画、政治、テクノロジーの収束を主眼に置く近年の論考には、「Neo-Modern」(October No. 139, Winter 2012)や「Formal Affairs」(Frieze, No. 169, March 2015)、「Acts of Recognition」(Frieze, No. 191 November–December 2017)などがある。

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OFFICIAL INTERVIEWS & ARTICLES

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Eugene Kangawa

ARTIST INTERVIEW

Eugene Museum in Bali Presents – Pre-Opening Interview
Andra Matin & Eugene Kangawa (EUGENE STUDIO) — “Voices from Indonesia” [English Subtitles]

Highlights from 2024, featuring voices from people in Indonesia.
Planning & Editing: Eugene Museum in Bali

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ARTIST INTERVIEW

Eugene Museum in Bali Presents – Pre-Opening Interview
アンドラ・マティン、寒川裕人(ユージーン・スタジオ)― ボイス・フローム・インドネシア(英語・日本語字幕)

企画/編集:ユージーン・ミュージアム・イン・バリ(常設美術館)、2025

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ARTIST INTERVIEW

Eugene Museum in Bali Presents:
Eugene Museum “Interview” Part. 1&2 Andra Matin/Eugene Kangawa (Eugene Studio) [English and Japanese Subtitles]

An interview by the Eugene Museum in Bali.
Architect Andra Matin and artist Eugene Kangawa discuss the concepts and materials, with new perspective sketches, at Eugene’s atelier and home.
(This video was recorded in May 2024.)

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ARTIST INTERVIEW

Studio Visit with Artist Eugene Kangawa | EUGENE STUDIO: After the rainbow

Published by Museum of Contemporary Art Tokyo, 2021

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LECTURE, KEYNOTE SPEECH

国際文化会館/アジア・ソサエティ/東京大学/東京都現代美術館/東京藝術大学 /法政大学/ 東京科学大学(旧・東京工業大学)/慶應義塾大学/他

PUBLICATION

Catalog: Eugene i, ii, iii
EUGENE iii Goldrain
EUGENE ii Rainbow & White (tentative)
EUGENE i 想像 &Light and shadow inside me
Catalog: EUGENE STUDIO After the rainbow Museum of Contemporary Art Tokyo
美術手帖・東京都現代美術館 展覧会公式冊子
Catalog: 特別版 1/2 Century later. 資生堂ギャラリー 2019年

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