Numero TOKYO (ヌメロ・トウキョウ) 2018年1・2月号 扶桑社 (2017.11.28)にて掲載されました。
( 掲載記事より抜粋 )
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THE EUGENE Studio exhibition
ザ・ユージーン・スタジオ「1/2 Century later.」展
日本発、アート×テクノロジー領域の新鋭として脚光を浴びるザ・ユージーン・スタジオ。
この先、私たちはいかにして未来を可視化し、望ましい現実を導いていけるのか-。
まだ見ぬ社会への実験/実践を導くアートのヴィジョンが、資生堂ギャラリーに出現する。
AI(人工知能)、lot(Internet of things)、AR(仮想現実)etc. 加速する技術と社会の変化を背景に、アートやデザインと工学、科学の融合領域に熱い視線が注がれている。リオ五輪開会式で2020年東京大会パフォーマンスの演出を手がけたライゾマティクス。没入体験型デジタルアートを先導するチームラボ。デザインエンジニア集団として名を馳せるタクラム。ここ日本で彼らの“次”に来る者は誰か?アートコレクター宮津大輔の著者『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書/2017年)が挙げた名前は、ザ・ユージーン・スタジオ。平成生まれのEugene Kangawaと和田雅史によって設立され、スクリプトや脚本を中核とする平面、映像、インスタレーションなどを展開。近年はAIや教育、都市、生物工学など先端分野で共同研究や実践を重ね、米3代SF賞受賞作家のケン・リュウとの共同制作にも取り組んでいる。
その彼らが、数々の名作SFによって私たちの未来像が決定づけられた1968をモチーフに、“あれから(これから)半世紀”の未来像を可視化するという。世界中で爆発的進化を遂げるアート×テクノロジーの担い手たちのなかで、彼らが提示するヴィジョンとは。生体×機会、物理現実×デジタル、一回性×再現性……“その先”の社会を導く若き才能の実力に期待したい。
Edit & text : Keita Fukasawa
